大規模災害に備える防災DX、ドローンを活用した孤立地域への緊急物資輸送モデル

三重県 様

地震や土砂崩れなどの大規模災害時、道路の寸断によって発生する「集落の孤立」は命に関わる重大な課題です。自治体における防災対策として、陸路が断たれた孤立地域へドローンを用いて迅速に救援物資(医薬品や緊急食料)を届ける運航体制の構築が進んでいます。ヘリコプターや地上車両の弱点を補い、災害時における「空の命綱」としてドローンを活用する実践モデルを紹介します。

課題

  • 陸路寸断による物理的な孤立(アクセスの途絶):地震や台風などにより山道や沿岸道路が土砂崩れ等で塞がれると、集落が完全に孤立し、支援の手が届かなくなる。
  • ヘリコプターや地上輸送の限界:自治体が手配できるヘリコプターの台数には限りがあり、天候や夜間の制約、着陸場の確保が難しい。また、従来の車両輸送では迂回や道路復旧を待つため迅速な対応が困難。
  • 孤立現場の状況・ニーズ把握の難しさ:発災直後、孤立した地域の詳細な被害状況や、被災者が本当に必要としている物資(医薬品の種類など)の情報をリアルタイムに収集する手段が不足している。

施策

  • 上空電波パッケージ(上空SIM)を活用した長距離目視外飛行の実施:携帯電話ネットワークを介することで、数キロ〜十数キロ離れた防災拠点から、遮蔽物の多い山間部を越えて孤立地域まで安全にドローンを遠隔自律飛行させる。
  • 安全で確実な物資配送・受け渡しシステムの確立:現地の着陸環境に合わせて、安全に自動着陸して荷下ろしをする方法や、着陸が困難なガレ場等ではウィンチを用いた「吊り下げ・切り離しシステム」などを組み合わせて実施。
  • 自治体・防災機関と連携した緊急運用フローの構築:発災時の通報から、必要物資のパッキング、ドローンの出動指示、配送完了、帰還に至る一連の防災連携オペレーションを体系化する

結果

  • 緊急配送時間の大幅な短縮:地上で迂回や復旧を待つ必要がなく、空路を利用して最短距離かつ最速(従来手段の数分の一の時間)で救援物資を孤立地域へ送り届けることができる。
  • 遠隔地まで途切れない安定飛行の検証:モバイル回線を活用した多重通信制御により、プロポ(送信機)の電波が届かない目視外の山陰や複雑な地形越しでも、安全に遠隔監視・飛行制御ができる。
  • 社会実装・実運用に向けた防災プロトタイプの構築:気象条件の評価(風速や降雨への耐久限界)や複数機体の同時運航ノウハウなど、実際の災害発生時に即座に機能する「空の防災インフラ」としての実用性を明確にする。

三重県 様

事業内容
自治体行政
導入効果
時間短縮/安全性向上/防災・災害対応の効率化

他の導入事例を見る