SkyHub®TMSとKDDIスマートドローンの運航管理システムの連携によりマルチモーダル配送で地域物流の効率化を実現
2023年7月6日
株式会社NEXT DELIVERY
KDDIスマートドローン株式会社
株式会社NEXT DELIVERY (山梨県小菅村、代表取締役 田路 圭輔、以下NEXT DELIVERY)とKDDIスマートドローン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 博野 雅文、以下 KDDIスマートドローン)は、現在NEXT DELIVERYが開発を進めている「SkyHub®︎TMS(注1)」にKDDIスマートドローンの運航管理システムを連携します。
SkyHub®︎TMSは、種類の異なる様々な荷物の管理を一元化し、利用可能かつ最適な配送リソースに荷物を割り当て、荷物の動きの可視化・データ化を実現することで、地域物流を効率化する新スマート物流システムです。
今回、あらたにマルチモーダル機能などを搭載し、ドローン配送時は、KDDIスマートドローンの運航管理システムと連携することにより、SkyHub®︎TMSにてドローンの運航計画の自動策定や運航状況のリアルタイム確認などが行えるようになりました。
※SkyHub®︎TMS上でマルチモーダル機能が動作している動画はこちら https://youtu.be/blvYsVBx0qQ
SkyHub®︎TMSは、株式会社エアロネクストとセイノーホールディングス株式会社が共同で開発し推進する新スマート物流(注2)SkyHub®(注3)の全国展開においてコアとなるシステムで、昨年10月に株式会社ネバーマイルと業務提携契約を締結し、共同して開発を進めてまいりました。SkyHub®を社会実装している各地で実証実験を重ねてまいりましたが、今回、あらたにマルチモーダル機能などを搭載することで一段グレードアップしたTMSへと進化すると共に、KDDIスマートドローンの運航管理システム(注4)を連携することが可能になりました。
トラック配送とドローン配送を組み合わせて効率化・管理するためのマルチモーダル機能を搭載したTMSは日本初(注5)となります。
【機能と利点】
1)マルチモーダル機能
荷物を緊急度、配送距離、重量、大きさ、内容などで分類して最適な配送手段を選別して配送管理する機能です。一般的なTMSではトラックなど単一の配送手段のみの管理ですが、SkyHub®︎TMSではドローンなどの配送手段を組み合わせて管理することが可能となりました。これにより、配達効率の悪い荷物をトラックの配送ルートから外し、その荷物はドローンに任せることで、地域配送全体を効率化します。
特にドローン配送においては、KDDIスマートドローンの運航管理システムと連携し、複数のドローンが飛んだ軌跡を全てSkyHub®︎TMSの一画面上で確認することができます。また、ドローン着陸が荷物配送先に着陸して荷物を切離し、再離陸というアクションで、注文のステータスを完了にすることができます。この機能を備えているTMSは日本初となります。
2)マルチロジック機能
配送員の経験などによって配送ルートを指定するロジックを使い分ける機能です。株式会社オプティマインドのラストワンマイル配送におけるクラウド型自動配車サービスLoogia(ルージア)*6で注文や車両を考慮し、最適な車両、順番に荷物の割付けができます。Loogiaの自動配送ルート指定機能を活用することで経験の少ない配送員でも最適なルートで配送ができ、反対に経験豊富な配送員はGoogleを用いることで道路の混雑状況や駐車位置などのデータ化できない様々な知見を活かし配送ルートを自由に設定ができます。
このアップグレードしたSkyHub®︎TMSは新スマート物流SkyHub®︎を社会実装している山梨県小菅村、北海道上士幌町、福井県敦賀市、茨城県境町、千葉県勝浦市で順次投入してまいります。またトライアルパートナーである地域運送会社ともSkyHub®︎TMSを通じてマルチロジック機能、マルチモーダル機能の実証実験を実施予定です。
ドローン運航システムを連携させたSkyHub®︎TMSの活用により、「ドローン活用や公共交通の貨客混載などのマルチモーダル最適化」、「地域物流全体の配送最適化」、そして「持続可能な地域配送体制の構築」が可能になり、全国各地に展開している新スマート物流SkyHub®の社会実装をますます加速してまいります。
以上
資料
(注1) SkyHub®︎ TMS
NEXT DELIVERYとネバーマイルが共同で開発する、地域物流を効率化する新スマート物流システムで、種類の異なる様々な荷物の管理を一元化して、利用可能かつ最適な配送リソース(トラック、ドローンなど)に荷物を割り当てることができ、荷物の動きを可視化・データ化することにより物流業務を最適化、効率化する。
具体的には以下の要件により定義される地域物流を効率化する。
① 配送する荷物を一意のIDで管理する
② 配送可能エリア内の利用可能な配送リソースと、配送リソースごとの利用可能なスロットと配送リソースの所在と移動を管理する
③ 荷物を、重量、配達・集荷場所、配達・集荷希望時間で評価する
④ 配送リソースを、陸送・空送、配送完了までのリードタイム、積載可能容量・重量で評価する
⑤ ③と④の評価をもとに、利用可能かつ最適な配送リソースを荷物に割り当てる
(注2) 新スマート物流
物流業界が共通に抱える人手不足、環境・エネルギー問題、DX化対応などの課題を、デジタルやテクノロジーを活用しながら解を探究し、人々の生活に欠かせない生活基盤である物流を将来にわたって持続可能にするための官民での取り組み。ラストワンマイルの共同配送、陸送・空送のベストミックス、貨客混載、自動化技術など、業界内外の壁を越えたオープンパブリックプラットフォーム( O.P.P.)による共創で実現を目指す。
(注3) SkyHub®︎
エアロネクストとセイノーHDが共同で開発し展開する、既存物流とドローン物流を繋ぎこみ、地上と空のインフラが接続されることで、いつでもどこでもモノが届く新スマート物流のプラットフォーム。
ドローン配送が組み込まれた、オープンかつ標準化したしくみで、このプラットフォーム上で、ドローンデポ®︎を拠点に、SkyHub®アプリをベースにした配達代行、オンデマンド配送、医薬品配送、異なる物流会社の荷物を一括して配送する共同配送など、地域の課題やニーズに合わせたサービスを展開、提供する。
SkyHub®の導入は、無人化、無在庫化を促進し、ラストワンマイルの配送効率の改善という物流面でのメリットだけでなく、新たな物流インフラの導入であり、物流改革という側面から人口減少、少子高齢化による労働者不足、特定過疎地の交通問題、医療問題、災害対策、物流弱者対策など、地域における社会課題の解決に貢献するとともに、住民の利便性や生活クオリティの向上による住民やコミュニティの満足度を引き上げることが可能になり、地域活性化を推進するうえでも有意義なものといえる。
(注4) KDDIスマートドローンの運航管理システム
KDDIスマートドローンが開発するモバイル通信を用いた遠隔監視・制御により、ドローンの目視外自律飛行を実現するシステム。安全な目視外自律飛行を実現するため、ドローンの飛行状況のリアルタイムでの監視や、緊急着陸などの遠隔操作などを行うことが可能。
(注5) マルチモーダル機能を搭載したTMSは日本初
インターネットなどの自社調べによる。2023年6月30日時点。
(注6) Loogia(ルージア)
オプティマインドが開発し推進している最先端のアルゴリズムとビックデータ解析により実現した高精度なクラウド型自動配車サービス。組合せ最適化アルゴリズムを活用し、「どの車両が、どの訪問先を、どの順に回るか」という配送計画を、複雑な条件や現場制約を考慮しながら短時間で作成し、効率的なルートを提供する。
【株式会社NEXT DELIVERYとは】
「人生100年時代の空と陸と時間を繋ぐ4D物流®︎インフラで、豊かさが隅々まで行き渡る国へ」をビジョンに、2021年に山梨県小菅村に設立されたドローン配送を主事業とするエアロネクストの戦略子会社。エアロネクストとセイノーHDが共同で開発し展開する、既存物流とドローン物流を繋ぎこんだ新スマート物流のしくみSkyHub®の企画運営、全国展開を推進しており、ドローン配送に関わるハード及びソフトウェアの開発、販売、リース及び運航、保守などの周辺事業も展開しています。山梨県小菅村を皮切りに、北海道上士幌町、福井県敦賀市など、地域物流の効率化、活性化に取り組んでいます。
※会社概要は https://nextdelivery.aeronext.co.jp/をご覧下さい。
【KDDIスマートドローン株式会社とは】
KDDIスマートドローンは、4G LTEなどのモバイル通信を用いてドローンを制御することで、安全な遠隔飛行・長距離飛行を実現するサービスの構築を行っています。ドローンによる新たなビジネスの実現や、点検・物流・監視・農業・測量などの様々な分野におけるお客さまのニーズに即した機動的なサービスの提供に取り組んでいます。
※会社概要はhttps://kddi.smartdrone.co.jp/ をご覧ください。
※エアロネクスト及びエアロネクストのロゴ及び、「SkyHub(R)」は、株式会社エアロネクストの商標です。
※その他、このプレスリリースに記載されている会社名および製品・サービス名は、各社の登録商標または商標です。